エストニアとリモートワークについて私が知っている二、三の事柄

エストニアと開発をしていたら、突如オフィスを失い、リモートワークになったCTOの日々のメモです。

友人に薦められた『近代化の理論 近代における西洋と東洋』(講談社学術文庫)を読み進める。一見、無味乾燥な学術書なのだが、「近代」といった言葉や「産業化」という言葉をひとつひとつ明晰かつ簡潔に定義していくので、読んでいて頭がすっきりする効能がある。
核家族化というのは、自分が生まれ育つ家庭(「定位家族」orientation familiy)と、自分が親になり子どもを「再生産」する家族(「再生産家族」reproduction familiy)が分離することだ、というようなくだりはあたり前だけれども、それをきちんとした言葉にするとやはり思考の糧になる。500貢近くにわたって、そうした「分類」「定義」を続けていくのだが、そうした「概念」が一つの力を持ついい例かも。マルクスの「階級」概念と、アメリカ的「社会階層」の概念の違いなどは読んでいて、やはり勉強になる。
 『5分後の世界』の続編『ヒュ−ガ・ウィルス』も同時に読み進める。こちらは『5分後の世界』ほどの世界構成力はないかもしれない。