エストニアとリモートワークについて私が知っている二、三の事柄

エストニアと開発をしていたら、突如オフィスを失い、リモートワークになったCTOの日々のメモです。

松岡錠司監督(『きらきらひかる』『トイレの花子さん』)の 『私たちが好きだったこと』を千日前で見る。映画を見ている時に床でねずみが走つてゐるやうな劇場だ。トイレが劇場の中の左右にある。映画は最悪。ダメ映画だつた。ちよつと期待してゐただけに残念。岸谷吾朗の荒れたTV的演技もひどいが通俗カツトめじろ押しの松岡さんにも幻滅。今までの作品は筒井道隆や薬師丸ひろこといつた俳優に恵まれてゐただけだつたのか。弛緩した演出もだめだめで東映のお抱え監督となつてなまけてゐるのか松岡錠司。終演後、千日前の名物チ−ズケ−キを食べながらひとしきり映画の悪口を言ふ。
その後、劇団no-sideと言ふところの『ZOO』を森ノ宮労働青年会館で。動物たちが主人公でその寓話性がうまく活かされてゐる。併しいいところで第三舞台の亜流のやうになつてしまうのは勉強不足か。型にはめれば感動させられると思ふ怠惰な気持ちは捨てて欲しい。次回に期待。
深夜小津安二郎の『晩春』(V)。笠智衆原節子。併し、夜のシ−ンは夜と言ふ感じがし世話好きの叔母はそのやうに年老いた父は年老いてゐるやうにみせる小津マジックはやはりすごい。ここには確かにひとつの時間が流れていてそれを現出させる演出は料亭喜多川の中にまでも行き届いてゐる。今回で見るのは3回めぐらひだが何度みてもしみじみする。傑作。