エストニアとリモートワークについて私が知っている二、三の事柄

エストニアと開発をしていたら、突如オフィスを失い、リモートワークになったCTOの日々のメモです。

スッタニパータ 第一章 第三節

あらゆる生き物に、暴力を加えず、
いかなる生き物にも、苦悩を与えず、
子女を求めることなく、朋友を求めず、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

交わりをなせば、愛情が生まれる。
愛情が生まれれば、苦悩が生まれる。
愛情から、苦悩が生まれるのを、見て、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

朋友や親友などと、時間を共にし、
心が絆されると、己の利が損われる。
親交から、浪費が生まれるのを、見て、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

妻子への愛著は、竹林が茂るが如し。
竹の子が、他に絡むことがないように、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

鹿が食を求め、欲する処に赴くよう、
聡明な人は、自立自由を目指している。
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

仲間と共にいれば、常に呼ばれる。
休む時も、行く時も、旅をする時も。
他人に従属しない、自立自由を目指し、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

仲間の中には、遊戯と歓楽がある。
また、子に対する愛情は甚大である。
愛しきものと、別れることを厭いつつ、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

害心と恐怖を捨て、何処にでも赴き、
得た恩恵に足りて、得た苦難に堪える。
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

出家しても、不満を抱くものがいる。
在家にいても、不満を抱くものがいる。
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

葉の落ちた樹の如く、在家の印を捨て、
在家の柵を断ち、犀の角の如く独り歩め。

法友を得たなら、危難に悉く打ち勝ち、
心から喜び、落ち着いて、彼と共に歩め。

法友を得ないなら、戦争に勝った王が、
征服した国を捨てる如く、ただ独り歩め。

法友を得る幸せを、褒め称える。
己より優れた者、また、等しい者。
彼らとは、親しみ近づくべきである。
法友が居なければ、罪科なき行を修め、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

見事に輝ける、二つの黄金の腕輪を、
片腕に嵌めるなら、ぶつかるのを見て、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

二人で居れば、饒舌と口論が起こる。
必ず未来に、このようになるのを見て、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

欲望は甘美であるが、心を撹乱する。
欲望の喜びの裏に、撹乱の憂いを見て、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

欲望は、災害であり、禍患であると、
欲望の喜びの裏に、恐怖の憂いを見て、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

寒と暑、飢と渇、風と熱、虻と蛇と、
これらすべて、ことごとく打ち勝って、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

蓮華のように、見事な肩をした象は、
群れを離れ、欲するままに森林を歩く。
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

群れる者が、解脱に至る道理はない。
太陽の末裔、ゴータマの言葉を聞いて、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

矛盾する観念を超え、悟る者は言う。
智慧を得た、誰にも教わる要がない」
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

貪ることがなく、偽ることがなく、
渇望することなく、偽ることもなく、
迷妄を除いて、妄執のないものとなり、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

不義なる者を見て、悪い友を避けよ。
貪欲に耽り怠る者と、進んで親しむな。
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

真理を弁える、聡明な法友と交われ。
有益な事柄を学び、疑念を拭い去って、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

遊戯や娯楽や快楽に、喜びを感じず、
心惹かれず、着飾らず、真実のみ語り、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

妻子、父母、財宝、穀物も、親族も、
そのほか、あらゆる欲望を捨て去って、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

「これは、執着であり、魚を釣る針。
ここは、楽しみが寡く、苦しみが多い」
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

水の中の魚が、網を破り出るよう、
既に焼けた処に、火が戻らないよう、
諸々の煩悩の結び目を、悉く破り去り、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

常に下を向き、うろつくことなく、
諸感官を塞いで、煩悩から心を護り、
流されることなく、焼かれることなく、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

葉の散る樹の如く、在家の印を除き、
出家を果たし、袈裟の衣を身に付ける。
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

味を貪ることなく、選り好みをせず、
戸ごとに食を乞い、家々に囚われない。
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

五蓋を断ち切り、随煩悩を取り除き、
誰にも頼ることなく、愛情を乗り越え、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

以前に味わった、味著と禍患を捨て、
喜びと憂いを捨て、寂静と平安を得る。
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

最高の目的を果す為、慇懃精進し、
心が怯む事なく、行を怠る事もなく、
堅固な活動をなし、体力と智力を備え、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

独坐と禅定を、打ち捨てる事なく、
諸々の事柄について、理法に従がい、
諸々の生存には、憂いがあると知って、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

妄執の消滅を求め、怠惰にならず、
明敏に、学ぶこと深く、心を止める。
理法を明らかに悟り、自制し努力する。
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

音や声に驚かない、獅子のように、
網に捕まることがない、風のように、
水に汚されることのない、蓮のように、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

歯牙が強く、獣の王である獅子が、
他の獣を制圧して、振る舞うように、
他の人から離れた処の、坐臥に親しめ。
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

慈愛と悲哀と平静と解脱と歓喜とを、
時に応じて修め、世間に叛くことなく、
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

貪欲と瞋恚と愚癡の、三毒を捨てて、
結び目を破り、命を失うのを恐れない。
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。

今の人々は、自分の利益のため、
交わりを結び、或は、人に仕える。
今日、利益を求めない友は得がたい。
己の利益のみ求めるものは、汚らしい。
修行者たるもの、犀の角の如く独り歩め。