エストニアとリモートワークについて私が知っている二、三の事柄

エストニアと開発をしていたら、突如オフィスを失い、リモートワークになったCTOの日々のメモです。

昨日ぐらいから、電車の中で、加藤典洋の『敗戦後論』 (講談社)を読み進める。表題の「敗戦後論」は凡庸な文学的表現と曖昧な論理が気持ち悪いが、もうひとつ収録されている「戦後後論」という論文はまあまあ面白い。
「文学とは何か?」ということをあえて再び「政治と文学」という文脈に置きながら考察するのだが、結局、「文学は自由だ!」というような結論に至る、その間の『カラマーゾフの兄弟』、太宰治サリンジャーといった引用が、かっこ悪くてセンスがないとは思うが、それだけにその部分だけは明快である。
もう少し進めて、「文学とは弱さだ」と言い切った方がわかりやすいかもしれないけれど。
この「文学とは何か?」という「ダサい問題」については、この「戦後後論」をもとに僕も少し考えてみようかと思っている。
しかし、竹田グループの「現象学もどき、吉本隆明もどき」の気持ち悪い文体は何とかならないのか。「その稜線に沿って、議論を開いていくと」だとかさ、正確なのではなくて、単に曖昧な表現であり、ああいうのを「悪文」と言うべきだと思う。