エストニアとリモートワークについて私が知っている二、三の事柄

エストニアと開発をしていたら、突如オフィスを失い、リモートワークになったCTOの日々のメモです。

武田泰淳の『ひかりごけ』を読了。これは戦時中の人肉食の話だが、オウムの麻原のことを考えると、この中の裁判のシーンは非常に興味深い。『ひかりごけ』の主人公の船長は、その裁判の間、「これは自分とは何の関係もない」と思っているのである。それがリアルというより、単に当たり前のように感じてしまうのは、時代の感受性か。
 ところでどうして人を殺してはいけないか、明確に教えてくれる人はいるだろうか?
「人の命は大切だ」といった抽象論ではなく、具体的に納得のいくように、である。


武田泰淳の『司馬遷』読了。文章はいいが(今日の「禁煙日記」でちょっと真似してみました)、ちょっと図式的、あまりにもヘーゲル的なような気がする。勿論、ヘーゲルとは「時間」より「空間」の重視ということで違いがあるのだけれど、よく考えると当時の京都学派はそのようなことをやっていた。